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教員歴6年の元教員が執筆
関わってきた子どもの数述べ300人以上
でも、『特性翻訳の4ステップ』という分析を始めてから、リビングの惨状が『最高の学習教材』に見えるようになったのです。
この記事では、私が提唱する『特性翻訳4ステップ』に沿って、家の中でシャボン玉をする子を観察・分析していきます。
この記事で得られること
- イライラからの解放: 「困った行動」が「才能を伸ばすトレーニング」に見え、怒鳴る回数が激減する。
- 育児への自信: 誰かの書いた正解を追うのではなく、「目の前の子の正解」を自分で導き出せるようになる。
- 「学びの芽」を育てられる:遊びの中から「一生モノの知的好奇心」や「集中力の土台」を作ってあげられます。
- 豊かな親子時間:「やめさせなきゃ」という監視役から、「一緒に発見を楽しむパートナー」になれ、笑顔が増える。
- 他者理解力が上がる:子どもだけでなく、パートナーや同僚の「理解不能な行動」も許容できるようになり、人間関係のストレスが根本から解消されます。
リビングに広がるシャボン玉と親の葛藤
普通なら「床がベタベタになる!」「外でやりなさい!」と反射的に叱るかもしれません。
私はあえて声をかけず、床を拭く準備だけして観察を始めました。
子どもの内面をシミュレーションした結果、これが一生モノの才能が育つ瞬間だと確信したからです。
【特性翻訳の4ステップ】子どもを見る目を養うと人を見る目も育つ
①【点から流れへ】家でシャボン玉をする前に何をしていたか
まずは事実ベースで流れを把握します。
事実
家でシャボン玉をする前に、公園でシャボン玉をしていた。
公園でも1時間くらいシャボン玉をしたが、それでもまだやりたがる。
事実から、仮説が出てきます。大抵は事実と一緒に出てくるかもしれません。
仮説
これまではシャボン玉をうまく吹くことができなかったが、最近できるようになったので楽しくて仕方がない様子。
凄まじい集中力がある。モンテッソーリの集中現象、敏感期と関係がありそう。
ポイント
「今」のイライラは、時間軸で見ると「成長の証」に変わる
②【内面シミュレーション】もし私ができるようになったことがあったら?
私は共感が苦手で、相手の気持ちを理解しようしても、『自分だったらこう思わないな』と逆に共感できないことが多かったです。
そこで、
自分の経験に照らし合わせて考えるようにしました。
過去の経験を振り返る
・できなかったことができるようになったとき。
・子どもの時を思い出そうとしたが、リアルな感情が思い出せないので、最近のことを考える。
・様々な発信をしているが、軸が定まらない。考え続けたことで発信軸が見えてきた。
・この時にすごく嬉しくて、発信したいことがどんどん思いつく。
・家事をやらずに発信内容を作りたい。寝ようとしても脳が興奮して眠れず、楽しくて考え続けてしまう。
内面シミュレーション
・ご飯の時間でもシャボン玉をやりたいし、家の中でもやりたい。
・公園で1時間やっていても、全然シャボン玉の時間が足りない。うまくいったからもっと試したい。
そんな風に子どもは感じていたのかもしれません。
③【全体から部分へ】動作を分解してわかったシャボン玉に隠された高度なスキル
子どもが遊んでいる様子を観察すると、ただ遊んでいるだけではなく、様々な力が身についていることが見えてきます。
意図的な観察をするとき、子どもの行動を分解してみると良いです。
行動の分解
吹く前:ストローを右手、シャボン液を左手に持つ。ストローを液につける。
ストローを口に持っていく:鉛筆のように3本の指でストローを持っている。
吹く時:息を吹く強さでシャボン玉の大きさが変わる。
吹いた後:シャボン玉が飛んでいる様子を見ている。
身体を部分的に見る
視線:どこを見ているか
手:1本1本の指がどのように動いているか、力の入れ具合など
口:吹く力
吹く前を部分的に見ていく
視線+手
シャボン液をつけるときに、容器を見ながらストローを入れる。
シャボン玉遊びには、目で見て、手でコントロールする、目と手の協応が必要なことがわかる。
今までにたくさん感覚遊びをしてきたからコントロールが上手になってストローを容器にスムーズに入れられていると思う(時間軸)。
この動きがスムーズにできないと、シャボン玉を吹くことに集中できないかも(技能)。
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手
ストローを指先で上手に扱っていた。力を入れすぎずに持っている。くるっと回して液をつけ、吹きやすいように持ち替えて吹く。
ストローを片手だけで持ち替えていたのも印象的だった。
両手を使わないと持ち替えられなかったら、液を持ちながらストローを扱えず、この場合もシャボン玉を吹くことに集中できないかも(技能)。
ストローを鉛筆を持つような持ち方をしていることがあった。遊びが学習の土台を育てる。
吹く時を部分的に見ていく
口
最初は強く吹いていたので、小さいシャボン玉がたくさんできた。
2日遊んで、その際はたまたま大きいシャボン玉もできた。また、1回吹くたび、液をつけ直していた。
吹き方によってシャボン玉の大きさが変わる。自分が吹く時は当たり前にコントロールしているが、子どもはだんだん理解していった。
3日目はゆっくり吹くと大きいシャボン玉ができることがなんとなく掴めてきた?
シャボン液を変えたので、前の液より大きいシャボン玉ができやすい気がする。→理科の自由研究の種になりそう。
液をつけてから、数回は吹けることにも気がつく。何回か吹いてシャボン玉が出なくなったら液を付け直すようになった。
芝生の上にシャボン玉が落ちると、割れずに乗っていた→自由研究の種になりそう
④【部分から全体へ】シャボン玉が吹けない理由は「肺活量」ではないかもしれない
子どもの行動を分解して観察することで、ただ遊んでいるだけではなく、気づきや発見、試行錯誤をしていることがわかりました。
シャボン玉を吹くのに必要な技能
・ストローを指先で扱える。
・目で見て狙った容器の口にストローをコントロールして入れられる。
・ストローを入れた後、吹きやすいように持ち替える。
・シャボン玉ができるくらいの力で吹くことができる。
・強く吹いたり、弱く吹いたりしてイメージした大きさのシャボン玉が作れる。
・ストローを持ち替えて、また液につける。
シャボン玉がうまくいかない場合、このどこかにつまづきがある。
これらの方法で数日間観察していると、細かな成長にも気がつけるようになる。
どんな声掛けをすると学びが広がるか?
これまでの話から、遊びがいかに子どもの発達にとって大切かがわかってきました。
ここからは応用編。シャボン玉を机上の勉強へと繋げる方法についてです。
知識のマインドマップを繋げよう
自分の知っている世界とつながると学びは楽しくなります。
例えば、シャボン玉から問いを広げてみましょう。
シャボン玉から生まれる不思議
・なぜシャボン玉は虹色なのか
・吹く力によってシャボン玉の大きさが変わるのはなぜか
・芝生の上ではシャボン玉はなぜ割れないか
・シャボン液によってシャボン玉の質はどう変わるのか
これらの問いを大きくなった時に調べても良いですが、
学びの種として、『疑問を持った』体験をさせてあげるのは、声掛け次第で1〜2歳でも可能です。
遊びへの集中を邪魔しない声掛け
子どもが疑問を持つ体験を、大人からどうアプローチするか?
子どもの視線や行動を見て自然に声掛けを差し込んでいくことが大切です。
この時にも先ほどの観察の視点が活かせます。
視線
吹いたシャボン玉を見ているときに、
「これ何色?」と聞いてみる。
口
シャボン玉を吹いている時に
「小さいシャボン玉がいっぱい出てきた!」
「わあ!すごく大きいね!」
など大きさに触れる。
「どうやって大きいシャボン玉を作ったの?」と聞いてみるのもおすすめです。
「ママ(パパ)も作りたい」「うまくできないから教えて」というように、一緒に楽しむことが日常で考える習慣に繋がります。
ポイント
疑問に気が付かせる前に、土台になる視点を提示することが重要。
大きさという視点、色という視点、割れやすさ、数など。
1〜2歳の子でも視点に触れることは可能。
(例)
「あのシャボン玉大きいね」
「シャボン玉は黄色に見えたり、ピンクに見えたりするね」
「シャボン玉が1つできたよ」
様々な視点を知っていることが机上の学習につながる。
体験しながら新たな視点に触れる→声掛けで体験と言葉を結びつけるという繰り返しが大切。
文章を読んでも経験していないことはなかなか理解するのが難しい。
まとめ:観察が他者理解につながり、理解が適切な関わり方につながる
漠然と我が子を観察しようとしても見えてこない子どもの内面や技能面が
観察の視点を絞ることで見えてきます。
深く理解することで、適切な関わり方が自然と浮かび上がってきます。
これはシャボン玉に限らず、あらゆる遊びに応用できます。
『何度言ってもミスをする部下』も、『家事をやらない夫』も、実はこのシャボン玉と同じ。本人の内面にある『できない理由』を翻訳すれば、責める必要はなくなります。
一度で身につけるのは難しいかもしれませんが、何度も読み返して実践していただけるとあらゆる場面で役に立つと思います。