子育て

子どもの「欲しい」をどこまで聞く?2歳のクリスマスをきっかけに考えた、親子のちょうどいい決め方

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教員歴6年の元教員が執筆

関わってきた子どもの数述べ300人以上

 

さわり
さわり
クリスマスや誕生日が近づくと、つい大人のほうがワクワクして、おもちゃサイトやSNSを眺めてしまいませんか?

高品質なおもちゃ、発達によさそうなおもちゃ、インテリアにも馴染むおもちゃ…。

親目線で「これ最高では?」と思うものは、いくらでも見つかります。

一方で、子どもには子どもの「欲しい」があります。

今回は「子どもの本音」と「親の判断」のちょうどいいバランスをどう取るか考えていきます。


1. よくある2つの極端なパターン

1-1. 「全部子どもの言う通り」パターン

さわり
さわり
まず1つ目は、「子どもが欲しいと言ったものは基本的に全部OK」というスタイルです。

このパターンにも、もちろん良いところはあります。

  • 子どもの「欲しい」が叶いやすく、満足度が高い
  • 「自分の希望が通る」という経験が増える

一方で、デメリットもあります。

  • お金・収納スペース・家庭の方針が崩れやすい
  • 「お願いすれば何とかなる」と学習してしまう可能性
  • まだ判断力が育っていない年齢で、選択の責任だけを負わせてしまうことも

特に2〜3歳のような年齢では、
「目の前のもの全部欲しい!」となりがちなので、
そのまま全部叶えるのは現実的ではありません

 

1-2. 「全部親が決める」パターン

もう1つの極端は、「親の方が分かっているから」と、基本的に親が決めるスタイルです。

これにもメリットがあります。

  • 発達・予算・収納・安全性などを考えた“合理的な選択”がしやすい
  • 家庭として大切にしたい方針を守りやすい

ただ、デメリットもあります。

  • 子どもの「これがいい」が置き去りになりやすい
  • 「どうせ何を言っても決まっている」という諦めにつながることも
  • 「自分で選ぶ」経験が少ないまま育ちやすい

親が全部決めてしまうと、ラクな部分がある一方で、
子どもの「意思」や「好み」が育つ機会を減らしてしまう可能性もあります。

 

1-3. どちらも一理ある。でも、どちらも極端。

子どもの気持ちを軽視したくない。
でも、判断を丸投げするのも違う。

だからこそ、

「子どもの本音を受け止めること」と「すべての決定権を渡してしまうこと」は別物

という前提を、一度はっきりさせておく必要があると感じています。


2. 2歳前後の「欲しい」の特徴を知っておく

2-1. 2歳の「欲しい」は、その場のテンションも大きい

2歳前後の「欲しい」は、その場の刺激やテンションに大きく左右されることが多いです。

  • お店で見つけたキャラクターグッズ
  • YouTubeで流れてきたおもちゃのCM
  • 友だちが持っているキラキラしたアイテム

こうしたものに触れるたびに、

  • 「これ欲しい!」
  • 「これも欲しい!」

と口にするのは、ある意味、とても自然な反応です。

この時期の「欲しい」は、

  • 「本当に心から長く大切にしたいもの」
  • 「今、目の前でキラキラしているから欲しくなったもの」

の境界がまだあいまいです。
だからこそ、その場の一言だけをもとに、すべてを決めなくていいとも言えます。

2-2. それでも“時間を越えて残る欲求”はヒントになる

とはいえ、その場のノリだけではない「欲しい」も確かにあります。

わが家では、

  • グリムスやアクリル積み木、グラパットなどの海外おもちゃ
  • 魚の木製2層パズル(釣り遊びもできるタイプ)

などの動画をYouTubeで見せて、子どもの反応を見てみました。

そのとき、一番食いつきがよかったのが魚の2層パズル
そして驚いたのは、数日たってから、ふいに

「サンタさんに魚のパズルお願いするの」

と、自分から言ってきたことでした。

そのとき、「あ、これは本当に欲しいんだな」と感じました。
一度きりの「欲しい」ではなく、時間をおいても再び言葉になる「欲しい」は、子どもなりの本音に近いのかもしれません。

2-3. すべて叶える必要はない。でも、観察する価値はある

もちろん、子どもの「欲しい」をすべて叶える必要はまったくありません。
現実には、予算もあれば収納もあり、家庭の方針もあります。

ただ、

  • どんな場面で「欲しい」が出てくるか
  • どんなテーマ(魚・電車・宇宙など)に繰り返し惹かれているか
  • 何日か経っても名前が出てくるものは何か

を観察しておくことは、

  • その子の興味やブーム
  • 得意な遊びの方向性

を知るうえで、とても価値のある手がかりになります。


3. 「本音を受け止める」と「決定権を渡す」は別物

3-1. 受け止める=気持ちを一度ちゃんと“置く”こと

まず大事にしたいのは、子どもの「欲しい」を一度ちゃんと受け止めることです。

たとえば、

  • 「魚のパズルがいいんだね」
  • 「魚さんを釣るところが楽しそうだったんだね」

と、子どもがどこに惹かれているのかを言葉にして返す
これは、「買います」と約束することとは別です。

受け止めるとは、

「あなたの気持ちはちゃんとここに置いてあるよ」

と示してあげること。
選ぶ・選ばないに関わらず、そのステップがあるかどうかで、子ども側の感覚は大きく変わります。

3-2. 決定権を渡しすぎると、子どもが背負いきれない

一方で、
「欲しいって言ったんだから、あなたが決めなさい」と、すべての決定権を子どもに渡してしまうのも、また違うと感じています。

クリスマスプレゼントを選ぶには、

  • 予算の上限
  • 家の収納事情
  • 安全性・耐久性
  • 家庭として大切にしたい価値観

など、2歳にはまだ判断しきれない要素がたくさんあります。

子どもにすべての決定権を投げてしまうと、

  • うまく選べない自分を責めてしまう
  • 「正解を選ばなきゃ」とプレッシャーになる

といった負担を背負わせてしまうこともあります。

だからこそ、「本音を聞くこと」と「選択の責任を全部渡すこと」は分けて考える必要があります。

3-3. 親の役割は「選択肢を整理し、枠をつくる」こと

親の仕事は、子どもの気持ちを無視することでも、すべてを子どもに決めさせることでもなく、

「家庭としての枠」を整え、その中で子どもの本音をどう活かすかを考えること

だと思うようになりました。

たとえば、

  • クリスマスプレゼントは1つ+小さなもの1つまで
  • パーツ数は○個以内にする
  • このタイプのおもちゃは今回見送る

といった、大人の側の条件・ルールを先に整理したうえで、

その枠の中に、子どもの「欲しい」をどう反映するか考える。
この順番が大事だと感じています。


4. 魚パズルのエピソードから見えた、わが家のバランス

4-1. 親の本音:憧れのおもちゃをあげたい気持ち

正直に言うと、私自身はずっと、

  • グリムスのレインボー
  • アクリル積み木
  • グラパット

といった高品質な海外おもちゃに憧れてきました。

発達面でも、遊びの広がりでも、インテリア的にも魅力的で、
「いつかは迎えたい」とずっと思っていた存在です。

4-2. 子どもの本音:数日たっても「魚のパズルがいい」

そんな中で、YouTubeでいろんなおもちゃの動画を一緒に見てみたところ、
一番反応がよかったのが魚の木製2層パズルでした。

その場の食いつきだけでなく、数日後にも、

  • 「サンタさんに魚のパズルお願いするの」

と、自分から何度か口にしていたこと。

その様子を見て、
「これは、この子にとって“今、本当に欲しいもの”なんだろうな」と感じました。

4-3. わが家の結論:役割を分ける・タイミングをずらす

そこで、わが家ではこう考えました。

  • サンタさんからのプレゼント:子どもが何度も口にした「魚の2層パズル」
  • 親がいつか迎えたい憧れおもちゃ:誕生日や3歳以降のタイミングに回す

こうすることで、

  • 子どもの本音(魚パズルが欲しい)
  • 親のこだわり(高品質おもちゃを迎えたい)

のどちらも完全には無視しない形になりました。

ここで意識したのは、

「今、全部を叶えるかどうか」ではなく、「いつ・どの枠で叶えるか」

という視点です。


5. 子どもの本音と親の判断を両立させる3ステップ

5-1. ステップ1:子どもの「欲しい」をまず棚に並べる(受け止める)

最初から「それはダメ」と切り捨てないで、いったん、

  • 「○○が欲しいんだね」
  • 「○○のどんなところが好きなんだろうね」

と、気持ちを言葉にして返してみる。

そのうえで、

  • 何度か同じ名前が出てくるか
  • 数日あけても覚えているか
  • 普段の遊び(魚・電車・ごっこ遊びなど)とつながっているか

を少し観察してみると、「本音寄りの欲しい」が見えやすくなります。

5-2. ステップ2:親側の条件(大人の判断)を整理する

次に、親の側で、

  • 予算
  • 収納スペース
  • 安全性・耐久性
  • 家庭として大切にしたい価値観

を、一度紙に書き出してみます。

たとえば、

  • クリスマスプレゼントは原則1つまで
  • パーツ数が多すぎるものは、今は避ける
  • 光や音が強すぎるものは選ばない

など、大人として責任を持ちたいラインを先に決めておきます。

5-3. ステップ3:子どもの本音を“材料”にして、親子で決める

最後に、

  • 子どもが何度も口にした「欲しい」候補
  • 親が整理した「大人側の条件」

この2つが重なる部分を探していきます。

もし候補から外すものが出てきた場合も、

  • 「○○も素敵だけど、今回は△△を優先するね」と理由を言葉にする
  • 「○○は、次の誕生日の候補にとっておこうか」と“別の場所に置く”

といった形で、子どもの本音をなかったことにしない工夫ができると、少しお互いに納得感が生まれます。


6. おもちゃ以外にも広がる「バランスの考え方」

ここまで書いてきたことは、実はおもちゃ選び以外の場面にも、そのまま当てはめられます。

  • 習い事を始める・やめるとき
  • 服や靴を選ぶとき(子どもの好みと機能性)
  • お出かけ先を決めるとき(動物園、テーマパーク、水族館など)

どの場面でも共通しているのは、

  • 子どもの「こうしたい」「これが好き」を一度受け止める
  • そのうえで、大人としての責任(安全・お金・時間など)を考える
  • 最終的には「一緒に決めた」と感じられるプロセスを意識する

という流れです。


7. まとめ:「言う通りにする」でも、「全部親が決める」でもない

子どもの「欲しい」をどこまで聞くか。
これは、正解が1つに決まっているテーマではありません。

ただ、2歳のクリスマスを通して感じたのは、

  • 子どもの言う通りに全部買う必要はない
  • かといって、子どもの思いや願いを丸ごとスルーするのも違う
  • 大事なのは、「本音を受け止めること」と「大人として判断すること」の両方を手放さないこと

だったな、ということです。

魚のパズルを何度も口にしたわが子を見て、
「じゃあサンタさんからは魚パズルにしよう」と決めたことも、
「憧れのおもちゃたちは、別のタイミングで迎えよう」と長期戦に切り替えたことも、

どちらも、子どもの本音と、親の判断の両方を大切にしようとした結果でした。

この記事が、

  • 子どもの「欲しい」をどう扱うか迷っている方
  • 親がどこまで決めていいのか、モヤモヤしている方

が、自分の家庭なりの「ちょうどいいバランス」を考えるきっかけになれば嬉しいです。

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