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教員歴6年の元教員が執筆
関わってきた子どもの数述べ300人以上


そんな時、私たちはつい「うちの子はパズルが苦手なのかな?」と結論を出しがちです。でも、ちょっと待ってください。

大切なのは、完成させることではなく、その瞬間に何が起きているかを「観察」し、脳内の物語を「翻訳」することです。
元教員の私が、2歳後半の我が子をモデルに、「何を、どう見るか」という特性研究所流の観察メソッドを公開します。
この記事を読み終える頃、あなたの目には、わが子の「失敗」が「輝く研究データ」に見えているはずです。
この記事で得られること
- パズルができない理由がわかる
- パズル選びの基準が増える
- 「できない=苦手」と決めつけなくなる
【特性翻訳の4ステップ】子どもがパズルをする様子の観察方法
①【点から流れへ】無関心だった我が子がパズルが好きになるまで
子どもは数ヶ月でも大きく変化するため、今はパズルに興味がなくても時間が経つと興味を示す可能性があります。
まずは事実ベースで流れを把握します。
事実
1歳のとき、たまにパズルを出してみるとあまりやらなかった。
2歳のクリスマスプレゼントでエド・インターのお魚2層パズルをもらった。一時期、夢中で毎日やっていた。

その後少しパズルを増やし、前よりやるようになった。
3歳が近づき、こちらがパズルを出さなくても、自ら「パズルやりたい」と言うようになった。
1歳のときにできなかったアルファベットパズルを手助けなしでできるようになった。(対象年齢は3さい+ですが、自己責任で使っていました。)

事実から、仮説が出てきます。大抵は事実と一緒に出てくるかもしれません。
仮説
ポイント
「今」興味がない子でも、未来には興味が出てくることがある。
「今」平均よりできない子でも、未来にはできることがある。
その子の好き嫌いや得意不得意を決めつけすぎず、1度与えて遊ばなかったおもちゃでも時期をずらして再び試してみることで発見がある。
②【内面シミュレーション】自分自身はパズルが好きなのか?
私はまさにそうで、あまりパズルが好きではないです。
なぜ自分がパズルが好きではないのか考えてみました。
過去の経験を振り返る
・パズルは制限が多く、自由度が少ない。
・はめる場所が決まっていて、完成通り作る。
・私は自由度高く頭を使って考えることが好き。
・どんなデザインにしようか、とお絵描きしたり、工作をしたりする方が楽しかった。
・レゴブロックも形通り作る遊びは1度もやった記憶がなく、レゴで好きな間取りを作って(家の壁だけ作る感じ)そこに人形の家族が住んでいる設定でごっこ遊びをしていた。
専門的な言葉を使うと、
クローズエンドトイよりオープンエンドトイが好きだし、
継次処理より同時処理が得意なんだろうということがわかってきました。
内面シミュレーション
・1歳の時は、他にもっと楽しいおもちゃがあるので、そちらをやりたい。
・3歳が近づき、ピッタリハマるのが楽しい。自分で完成できて嬉しい。
そんな風に子どもは感じていたのかもしれません。
③【全体から部分へ】動作を分解してわかったパズルに隠された高度なスキル
子どもが遊んでいる様子を観察すると、様々な力が身についていることが見えてきます。
子どもの観察をするときには、意図的に行動を分解してみるようにすると良いです。
行動の分解
パズルをする前:裏返ったピースを表にする。パズルの枠を見て、ピースを選ぶ。
ピースを掴む:親指と人差し指で掴む。中指や薬指で支える。
ピースをはめる:ピースを置いて、両手で押し込む。
ピースをはめた後:喜ぶ。次のピースを探すなど。
身体を部分的に見る
視線:どこを見ているか
手:1本1本の指がどのように動いているか、力の入れ具合など
パズルをする前を部分的に見ていく
視線+手
1歳の時:アンパンマンパズルをしている様子
・パズルを見てカレーパンマンを指差し、「あんまんまん!(アンパンマン)」と言っていた。
・好きなもののパズルだと興味を示しやすい。

ピースを掴むときを部分的に見ていく
手
1歳の時:親指と他の4本の指でピースをつかんでいる。
指でつかむというよりは、手全体で持っているような感じ。

1歳の時:持ち手のあるパズルをしている様子。
指でつかむのではなく、握るようにピースをつかんでいる。

ピースをはめるときを部分的に見ていく
手
1歳の時:入れる場所は合っているが、両手で押し付けて無理やり入れようとしている。
少しピースを回しているが、上手く調節できていない。

1歳の時:指でつまめないので、手全体で握ったまま枠に入れようとしている。
指でつまめば、少し手をひねれば角度調節できるが、握っているので手首の動く角度が制限され、コントロールできていない。

1歳のとき:『MとW』『OとQ』など似ているアルファベットを間違える。合わない形でも無理やり力で押し込もうとする。

視線+手
2歳後半:はまらないのを見ると、パズルをクルクル回したり、裏返したりという試行錯誤が見られた。
ピースをはめた後
パズル
1歳の時:マッチングは合っているが、はまっていないところがある。

1歳の時:持ち手がついているパズルもマッチングは合っているが、はまっていない。

2歳になって、指先のコントロールが上手くなり、はめられるようになりました。
逆に今でもできないパズルもあります。
ピースに凹凸のある、いわゆるよく思い浮かばべるパズルです。
これは形を意識していないのか?凹凸を無視して入れようとすることがあります。
また、角からやるといいよ、これはまっすぐだから(ピースをなぞって凹凸がないことを見せる)端っこだねと伝えても理解していません。
絵柄も見てはいるものの、見ていないのか?と思うこともある。
ポイント
④【部分から全体へ】パズルの目安はピース数だけではないかもしれない
子どもの行動を分解して観察することで、パズルに必要な能力やパズルの種類について新たな気づきがありました。
パズルをするのに必要な技能
・ピースを指先で扱える。
・目で見て、狙った枠にコントロールしてピースを入れられる。
・ピースがつながるとイラストがつながることがわかる。
・角や端は凹凸がないことがわかる。
・ピースがはまらない時にクルクル回して調節できる。
どんなパズルを選ぶと学びが広がるか?
パズルのピース数以外の要素
- 立体
- 平面

- 持ち手あり

- 持ち手なし

持ち手ありの方が簡単そうだが、指先でつまめないと角度を調整してはめるのは難しい。
持ち手なしができないから持ち手ありを選ぶというよりは、楽しみながらつまむ動作を取り入れるために選ぶのがおすすめ。
- 厚め

- 薄め

厚めの方がパズルがはまった感覚のフィードバックがわかりやすい。また、すでに置いたピースに手が当たったときに薄めよりは、ずれにくい。
角度の調整をするときも、厚さがある方がはめやすい。
- 1ピース1イラスト

- 全体で1イラスト

1ピース1イラストだと、マンボウは角、ジンベエザメは真ん中、のように覚えてできるようになる。特に子どもが好きなイラストだとすぐに覚える。
絵の繋がりを見ながらはめる場所を探す方が難しい。全体で1イラストができない場合は絵あわせカードから始めると良い。
- 区切りが滑らか

- 区切りが凹凸
区切りが滑らかだと形がヒントになる。例えば、アンパンマンは丸なのでわかりやすい。
区切りが凹凸だと絵柄を見ることになるので、全体で1イラストができないときと同様に絵あわせカードから始めると良い。また、手先の使い方に関してはプラレール遊びで線路作りをするのがおすすめ。線路の繋ぎ目がパズルの凹凸に似ている。
- 裏表がわかりやすい

- 裏表がわかりにくい

ほとんどのパズルは裏面に色や絵柄がないので、裏表の判断がすぐできるが、
写真のアルファベットパズルは裏面まで色がついているので、アルファベットを知らない子どもだと区別がつかない。
裏表がわからないとより難易度が上がる。
- キャラクターイラスト

- 知育系
地図パズルなど
まとめ
1歳の頃には全く見向きもしなかったパズルが、2歳後半で「大好きな遊び」に変わる。
その経過を観察してわかったのは、パズルには「指先の巧緻性」「視覚情報の処理」「試行錯誤」といった、いくつもの高度なスキルが絡み合っているということでした。
今回、パズルの要素を分解して見えてきたのは、以下の3点です。
ポイント
• 「今」興味がなくても大丈夫: 道具(パズル)の特性と、発達が噛み合うタイミングは一人ひとり違います。
• 「できない」には理由がある: ピースをはめられないのは、指先のコントロールや脳の処理が追いついていないからかもしれません。
• パズル選びの視点はピース数だけじゃない: 厚み、絵柄の構造、持ち手の有無。ピース数以外の視点を持つことで、より子どもの発達段階に合ったパズルが見つかります。
今回ご紹介した観察の型は、パズル以外にも応用できます。
この「観察の眼鏡」を持つことで、育児は「教える苦労」から「解き明かす喜び」へと変わります。
パズルが完成したかどうかよりも、「あ、今指先で角度を調整した!」という小さな成長のサインに気づけたとき、育児のイライラは「発見の喜び」に変わります。