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『手しごといっぱい!』感想レビュー|シュタイナー的な「昔のお家」のあたたかさを自宅保育に

『手しごといっぱい!』感想レビュー|シュタイナー的な「昔のお家」のあたたかさを自宅保育に

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教員歴6年の元教員が執筆

関わってきた子どもの数述べ300人以上

執筆時2歳児自宅保育中

 

おもちゃやシュタイナー教育について学びたいと思っていたときに、おもちゃ屋さんのサイトで紹介されていたのが、
としくらえみさんの『手しごといっぱい!』

さわり
さわり
「自宅でもできる手しごと」を知りたくて、気になって読んでみました。


この本がおすすめの人

  • シュタイナー教育の手しごとの具体的なやり方が知りたい人
  • 自宅保育で「今日は何をして遊ぼう…」と悩んでいる親
  • 保育園や幼稚園で、製作や季節のあそびのネタが欲しい先生
  • 特別支援学校などで、手先を使う図工教材・活動アイデアを探している先生

よかった点・「そうそう!」と共感したところ

写真が多くて、見開き1ページに1つの遊びがまとまっている

まず良かったのが、写真が多くて、見開き1ページに遊び方が1つずつまとまっている構成です。
疲れていても、気になるページをパラパラっと開くだけでイメージがつかめるので、
「ちゃんと読まなきゃ…」と気負わずに手に取れる本だと感じました。

 

「シュタイナー幼稚園=昔のお家のような雰囲気」という一文

印象に残ったのが、この一文です。

『シュタイナー幼稚園で感じたことは、まるで昔のお家のようだなということ。』

この一文から、「シュタイナー幼稚園って、きっとこんな雰囲気なんだろうな」という具体的なイメージがふわっと湧きました。

今の暮らしは便利になった分、子どもがじっくり手を動かす時間や、
生活の中の“あたたかさ”が減っている面もあるのかもしれません。
だからこそ、意図的に「昔のお家」のような雰囲気や手しごとを増やしていくのもいいな、と背中を押された気持ちになりました。

 

「くりかえすこと」の大切さにハッとさせられた

本の中で出てくる「くりかえすこと」という視点にも共感しました。
子どもは好きなことを何度もくり返し、そのくり返しの中で体が自然と覚えていきます。

私は新しいことが好きで、いろいろな情報を仕入れてはどんどん試したくなるタイプです。
だからこそ、「同じことをくり返す時間」も、発達にとって大事な営みなんだということを改めて思い出させてくれました。

 

ちょっと物足りなかったところ

一方で、「シュタイナー教育そのものを体系的に学べる本」かと言われると、そうではないと感じました。

  • シュタイナー教育の理論や背景が詳しく説明されているわけではない
  • 「シュタイナー教育とは何か?」という本質的な部分は、この1冊だけではつかみにくい

その代わりに、この本から伝わってくるのは、
「シュタイナー幼稚園には、こういう手しごとや遊びが日常的にあるんだろうな」という雰囲気です。
実践アイデアはたくさん真似できそうなので、

  • 理論を深く学ぶための1冊というより
  • 「何をやってみるか」のヒント集・レシピ集

として読むと、期待とのズレが少ないと思います。

『手しごといっぱい!』を読んで「やりたくなったこと」

この本を読んで、「これやってみたい!」と思った手しごとがたくさんありました。

お散歩で拾った枝で小物づくり

今までは、葉っぱを使ったアート遊びはしてきましたが、
枝はセンサリープレイに入れるくらいで終わっていました。
本を読んで、「枝も何かを作る素材として使っていいんだ」と視点が広がり、
お散歩で拾った枝で小物を作ってみたくなりました。

 

羊毛で花のキャンドル作り

実は、羊毛は「いつか何か作ろう」と思って買ったまま眠っている状態でした。
本に載っている花のキャンドルは見た目がすごく可愛らしく、あたたかみもあって、冬にぴったり。
「冬の手しごと」として、子どもと一緒に作ってみたい候補の一つです。


↓早速作ってみたので、また後日記事にしたいです。

 

マッチ箱のモザイク

四角い小さなフェルトをマッチ箱に貼っていくだけの、シンプルだけど可愛い手しごと。
2歳でも一緒にできそうですし、完成した箱を子どもが気に入って使う姿も想像できました。
家にマッチ箱がないので、小さな空き箱などで代用して作ってみたいです。

 

フェルトこびと

フェルトで作る小さなこびとも、とても可愛かったです。
顔が描かれていないところが、グリムスのカラフルフレンズやグラパットの人形のようだと感じました。


表情が決まっていない分、遊びの中で子どもが自由にイメージを広げられそうです。
木の人形とは手触りが違いますが、フェルトのやわらかさや色合いも素敵で、遊びが広がりそうだなと思いました。

 

トランスパレント紙

本を読むまで、トランスパレント紙の存在を知りませんでした。
窓に貼ったり、色を重ねたりして遊べる透明の折り紙のような素材で、「遊び」と「飾る」が一体になっているところが面白いです。
自宅保育の環境づくりにも使えそうなので、新しい素材としてぜひ試してみたいと思いました。


 

みつろう粘土

みつろう粘土も、まだ使ったことのない素材です。
特に本に出てきた「みつろう粘土のステンドグラス」は、光・色・感触が一度に楽しめそうでとても惹かれました。
感覚統合の視点から見ても、いろいろな感覚を使う遊びとしておもしろそうだと感じています。


 

まとめ|暮らしの中に「昔のお家」のような手しごと時間を増やしたくなる一冊

『手しごといっぱい!』は、

  • 写真が多くて、パラパラと眺めるだけでもイメージが湧きやすい
  • 見開き1ページに1つの遊びがまとまっていて、真似しやすい
  • 「昔のお家」のような、あたたかい暮らしの雰囲気を感じられる

という意味で、「手しごとアイデア集」として役立つ本だと感じました。
シュタイナー教育の全体像を理解するための本ではありませんが、

ポイント

  • 自宅保育の遊びを増やしたい親
  • 日常にもう少し「手しごと時間」を取り入れたい人
  • 子どもの感覚や手先を育てる活動を探している先生

には、とても良い入口になる一冊だと思います。
私自身も、この本で出会ったアイデアを少しずつ実践に移しながら、
わが家なりの「昔のお家」感を育てていきたいなと感じました。


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